国語教育史研究会

第19回例会


日 時 2001年05月19日(土) 2:00〜6:00 早稲田大学14号館807室
題 目 研 究 「文学者と国語教育−中野重治の場合−」
 古家 敏亮(法政大学第一中学・高等学校)
研 究 「古田拡『復習 上』から見ることばの表現」
  前田 健太郎(早稲田実業学校講師、本郷学園講師、都立青山高等学校講師)
参加者
15名
今井亮仁、内田剛、大平浩哉、小原俊、工藤哲夫、熊谷芳郎、黒川孝広、坂口京子、武山恭一、田近洵一、田村景子、前田健太郎、和田さゆり、潘良静
「文学者と国語教育−中野重治の場合−」 古家 敏亮
発表内容
資料目次
「古田拡『復習 上』から見ることばの表現」 前田 健太郎
発表内容  古田拡が考える「復習」から以下のような意義がよみとれる。
1.「復習」をすることで、より深い「眞」を追究することができ、客観的な学習の上に、強固な主観性が生まれ、新たなる自己の確立の一助となる。
2.「復習」はまた、過去へのふり返りの特性を持つことはいうまでもない。古田は、新しいものの無責任な流入については
否定している。今までの自己(よみ)の「確認」という点でまた「復習」は重要である、と説いている。
3.古田は「復習」を「呼びあい」と定義する。芦田の七変化教式の中で「話しあひ」の所を「復習」としている点からも、「確認」「豊潤」「深化」としての「ことばの表現」、戦後の話しことば教育で語られる「自己の再構築」と関連があると考えられる。

この点を分析し、
 「1」・「2」の特徴(第2章で考察)
 「3」についての考察(第4章)
という形で論究していく。

そして、「復習」という国語教育観を再考し、その際に生徒たちによる「ことばの表現」が重要となる、「確認」「豊潤」「深化」を求める話しことば教育の見直しを古田国語教育観から考究することを発表の目的、要旨とする。

その際に、芦田、垣内理論をふまえる必要があるため、第1章において芦田、垣内理論の詳解を加える。(論の進め方によっては第2章の節に下げる可能性有)

また、古田国語教育観として、構想の「骨」としての助詞が文の解釈の働きかけとなるという点について挙げられているので、
「内容学」的視野から考察することは今後の課題となるが、特徴を紹介するという形で第3章において説明を加えたい。
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総会
審議内容 1.規約改定

会則改定
a.「理事」制度の導入と事務局改組
全国組織にするために、会務運営をより学術的な観点から向上させるべく、学識
経験者を理事として受け入れ、会の重要事項を決定するため。これに伴い、それま
での組織を変更する。
b.「特別例会会員」の導入
前回の臨時総会で会則に拘束されない低額会員制度の要望があり、検討の結果、
多くの学会に入会している会員が、本会に入会していることを鑑み、「特別例会会
員」を設置し、例会の参加を中心とした活動の会員で、会費を定額にした会員制度
を新規に設置する。「特別例会会員」と会員の違いは次の通り。
 1.会費を1,000円とする。(資料代は免除となる)
 2.会員選挙の被選挙権はない。
 3.紀要を希望の場合は、実費相当額を負担する。

2.事業報告
3.決算報告
4.役員改選
5.事業案
6.予算案
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